なかなか20歳でここまで達観と言うか出来てる若者も居ないと思うが、そこはそれ野暮な突込みは無しで物語を楽しむ。主人公の周りには善人も、小狡い奴も、付け込もうとする奴も、ちゃっかりしている奴も様々。
そんな中で倹しく誠実に日々を送る主人公を応援するしかない。
最後には不覚にもウルッとキてしまったよ。
作品紹介・あらすじ
激しく胸を打つ、青さ弾ける傑作青春小説!
母の故郷の鳥取で店を開くも失敗、交通事故死した調理師の父。女手ひとつ、学食で働きながら一人っ子の僕を東京の大学に進ませてくれた母。――その母が急死した。柏木聖輔は二十歳の秋、たった一人になった。全財産は百五十万円、奨学金を返せる自信はなく、大学は中退。仕事を探さなければと思いつつ、動き出せない日々が続いた。そんなある日の午後、空腹に負けて吸い寄せられた商店街の総菜屋で、買おうとしていた最後に残った五十円コロッケを見知らぬお婆さんに譲った。それが運命を変えるとも知らずに……。
そんな君を見ている人が、きっといる――。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説・エッセイ
- 感想投稿日 : 2021年6月13日
- 読了日 : 2021年6月13日
- 本棚登録日 : 2021年6月11日
みんなの感想をみる