雨にもまけず粗茶一服

著者 :
  • マガジンハウス (2004年7月15日発売)
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本棚登録 : 290
感想 : 49
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茶道の家元の長男として生まれ、将来は跡継ぎと決められてきた主人公、遊馬。
茶の伝統を受け継ぐ者として、一度は上方の空気を吸って来いと京都の大学を受験させられるも…実はそれをボイコットして遊びに行っていた。ある日その事がばれ、寺に放り込まれそうになったのを機に家出を決意。
友人宅に転がり込むが、これがひょんなことから京都の町家で暮らすこととなってしまった。しかもその家のおばあちゃんは遊馬の家と関わりの深い巴流の茶道の先生をしているという。

どうにかお茶から逃れようともがくも何故だか茶の湯と縁の深い遊馬。
しかも本人は望まないものの茶道の素質があり、家元としての英才教育の賜物がにじみでてしまう。

何がしたいのかわからない遊馬がドタバタしているくだりが長すぎる気もするけれどラスト50ページくらいの展開が圧巻!
主人公の魅力はイマイチですが、脇役が個性的なので意外とちょうどいいのかも。
とにかく私は好きな話でした。京都好き、茶道好きにはお勧めです。続きが出ているようなのでまた読みたいな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(その他)
感想投稿日 : 2011年9月20日
読了日 : 2011年9月10日
本棚登録日 : 2011年9月20日

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