なるほど、今回はそう来たか。と、途中でなんとなく展開が読めはしたものの、疾走感があって、清々しい気すらしてくるから不思議。
このシリーズでラングドン教授は何度、死の淵に追いやられるのかと、はらはらするし、それがお決まりのパターンではあるのだけれど、だからこそポップで誰にでも手が届くところにあるような気がする。
解説で茂木さんがインディ・ジョーンズと並べていらっしゃったけれども、言われて見れば確かに、と少し笑ってしまった。
ある程度のパターンのなかで(このシリーズでいくと、政府や警察に追われながら犯人に謎を解けと迫られ美女と逃走劇を繰り広げる)、今回はどう落としてくるのかな、と楽しみにしている節もある。
書物は船である、とか、言葉は器である、とか。陰陽師にもよく似た言葉があったなあ、と思うと同時に、つきつめていけば、結局同じところに辿り着く、そんなふうな真理がまだいくつも眠っているんだろうな、とそんなことを考えた。古の神秘。言葉が違えど。信じる神が違えど。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年3月10日
- 読了日 : 2020年3月10日
- 本棚登録日 : 2019年6月6日
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