マッドマックス [DVD]

監督 : ジョージ・ミラー 
出演 : メル・ギブソン  ジョアンヌ・サミュエル  ヒュー・キース・バーン  スティーヴ・ベイズリー 
  • ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
3.20
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本棚登録 : 399
感想 : 72
5

1979年公開のオーストラリア映画。

凶悪犯罪が多発する荒廃した近未来。家族や親友を凶悪な暴走族に惨殺された警察官マックスの壮絶な復讐劇を描き、
まったくの無名だったメル・ギブソンを一躍スターダムに押し上げ、
漫画「北斗の拳」に多大なる影響を与えた
今なおカルト的人気を誇るバイオレンスアクションシリーズの第1作。
監督・脚本は「イーストウィックの魔女たち」「ロレンツォのオイル」「 ベイブ / 都会へ行く」「ハッピーフィート」の
ジョージ・ミラー。

なんと70歳にし30年ぶりに監督した新作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が今大ヒット公開中なので、
また再評価が高まってますね。


今から遠くない近未来。
警官を殺し逃げ回るナイトライダーと名乗る暴走族カップルを追跡するサングラスの警察官。
カーチェイスの末、焦った暴走族カップルの乗った車が大破炎上。
そこで車を降り、満を持してサングラスを取るマックスに
カメラはズームインする。
(それまではマックスの顔は一切映らないので、観客はここで初めて「キタァァー!」って一気にテンション上がるわけなのです笑)

全身黒のレザースーツでキメた
まだ20代前半だった若造メル・ギブソンがカッコ良すぎます!

そうそう、この冒頭、
クレイジーで不穏な空気が充満したこのシーンを観ただけで
「コレはタダモノではない映画かも。心して観な…」って
一瞬にしてその世界観に引き込まれたのを思い出しました。

僕がこの映画を初めて観たのは
16の時。
(公開時は4歳でした汗)
テレビの放送だったと思うけど、
大人になってもオーストラリアには絶対行かないと誓ったくらい(笑)、
狂気を纏った暴走族メンバーがとにかくリアルで怖かったのを覚えてます( >_<)
(お金はまったくかかっていない低予算映画なのに、CGではないスピード感満点の映像と込められた熱量とドキュメンタリーちゃうん?ってくらいのリアルさに圧倒されました)

仲間を殺されたと逆恨みし、
復讐に燃える暴走族たちは
町を荒らし逃げようとした若いカップルを襲い、
マックスを執拗に捜し続けます。

ヒュー・キース・バーン演じるこの暴走族のリーダー、トゥーカッターがとにかく悪役面で(笑)インパクト抜群!
(ことあるごとに「ハーッ!」と、すんごいイカツい顔で吠えるのです!)

公開当時はメンバーはみなホンモノの暴走族だという触れ込みだったけど、
それは巧妙な宣伝だったみたいですね(笑)
だとしたら、ヒュー・キース・バーンのなりきりようはやはりスゴい!(笑)
悪役でありながら、死んだメンバーのバラバラ死体を前に言った「夜空を見るたびヤツのことを思い出せ」は記憶に残る名シーン。
(なんと最新作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のボスキャラ役でこのヒュー・キース・バーンがまた出演してるらしい!)

ティム・バーンズ演じるイカれたヤク中のチンピラ、ジョニーがまた
ホンマにムカつくくらい(笑)
憎々しい熱演を見せてくれてます。
(ちなみに暴走族の運転するバイクにはKAWASAKI Z1000やHONDA CB750などマニアにはたまらない名車が使われているのも見所です)


横転したトラックに閉じこめられたマックスの親友グースに
ジョニーたち暴走族が火を放つシーンの衝撃。

マックスの妻ジェシーが海岸や森の中で暴走族に追いかけられるシーンの背筋も凍る恐怖。 
(車に巻かれたチェーンに絡みつく切断された手首やマックスの赤ん坊が暴走族にさらわれ不安感を煽りまくる展開など、ホラー映画的演出も効果的)

妻と子供を奪われ
マックス自身も脚を撃たれ腕をバイクで轢かれてからの
怒涛のクライマックスは圧巻です!

復讐の鬼と化したマックスが
脚を引きずりショットガン片手に
スーパーチャージャーを搭載し600馬力にまでチューンナップされた特殊追跡車「V8インターセプター」に乗り込み、
荒涼としたオーストラリアの一本道で
トゥーカッターとジョニーを追い詰めていくシーンは
今観ても胸が震えました( >_<)

スタントマン死亡説が流れたトゥーカッターがトラックと激突するシーンや
暴走族メンバーで最後の生き残りとなったジョニーの足首と横転した車を手錠で繋ぎ、ガソリンが引火する10分以内に「自分の足首をノコギリで切ればお前は助かる」とマックスが非情の選択を迫るシーンのインパクトも強烈!
(のちにこの究極の選択は大ヒットしたシチュエーションスリラー映画「SAW~ソウ」で思いっきりパクられてます笑)

余談ですが今更ながら
マックスの妻ジェシー役のジョアン・サミュエルの美しさにもビックリ!
(学生時代に観た時は何も感じなかったのになぁ~笑)

ひさびさに見直した感想としては、
爽快感よりも
どうにも悲しくてやりきれない気持ち(笑)
(クリストファー・ノーラン監督の「メメント」もそうだし、復讐ものはやりきれなさが残るんよなぁ~)

まぁ、映画的に特別優れているわけではないけど、
凝ったカメラワーク、観る者に想像の余白を残した語り口、
後続に与えた影響や世界観も含めて
僕にとってはいまなお忘れられない
『記憶に残る映画』なのであります。


★トゥーカッターの雄叫び「ハァーッ!」が見れます(笑)
『マッドマックス』 予告編↓
https://www.youtube.com/watch?v=g7p-m7k7zl4&feature=youtube_gdata_player

★すでに最高傑作の呼び声も高い
最新作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』予告編↓
https://www.youtube.com/watch?v=4Krw9BbjzKQ&feature=youtube_gdata_player

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 映画
感想投稿日 : 2015年6月26日
読了日 : 2015年6月26日
本棚登録日 : 2015年6月26日

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