まほろ駅前多田便利軒 スタンダード・エディション [DVD]

監督 : 大森立嗣 
出演 : 瑛太  松田龍平  片岡礼子  鈴木杏  本上まなみ 
  • Happinet(SB)(D)
3.52
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本棚登録 : 1606
感想 : 338
5

大好きな小説だけに、
観る前はキャスティングに
う〜んってとこあったけど、

くるりの岸田くんが
ソロとしては初めて
映画音楽を担当したこともあって
ずっと気になってました。


ということで
期待半分不安半分でしたが、
傑作と言っていいほど
心に沁みる素晴らしい出来映え!


エンドロールで流れる岸田くんが歌う
「キャメル」と、

優作を意識した
「なんじゃあこりゃあーっっ」には
ニヤリとできたし(笑)


原作にほぼ忠実だったのと、
映画版も独特な世界観が出てて
安心して観ていられます。
(ただ行天は自分の中では
きれいめなオダジョー笑)


フラフラと
誰にも興味がないフリをして、
本当は誰よりも
やわらかく強い輝きを秘めた行天と、

行天といると
もしかしたら変わることが出来るのではないかと

密かに行く末の未来へと
希望を見いだしていく多田。


多田に扮した瑛太と、
行天に扮した松田龍平は
実際に親友だということで、

妙な間を駆使した(笑)
二人の掛け合いも
息が合ってたし、

二人の関係性が本当に絶妙で、

物語の根底に流れる

『深い暗闇に潜った魂は
再び救われるのか』

を描いたテーマと、


傷を背負いながらも
あがくのを止めない
実は大人な二人に
共感しきりでした(≧∇≦)


娼婦役の鈴木杏や
ヤクザ役の高良健吾も存在感あったし、

他に監督の父・麿赤兒と
弟の大森南朋も
観客へのサービスで(笑)
こっそり出演しています。



あと小説でも感じたけど、
とにかく胸を打つセリフの数々にも
ハッとさせられっぱなし!


傷はいつかふさがるのと同じように
人生も何度だってやり直せる。


すべてが元通りにはいかなくても
修復することはできる。


幸福はいつだって
そっと、

生きていれば
誰にだって
何度だって訪れる。


そんなかすかな希望の光を
ゆるい空気感とユーモアの中に
観る者に見せてくれる作品です。


あと東京の町田がロケ地なので、
近郊の方なら
より一層楽しめるかと思います♪




追伸:
来年、テレビ東京系列で
監督脚本を『モテキ』の大根仁が担当し、
なんとまぁ、同じキャストでの
連続ドラマ化が決定したとのことで
そちらも今から楽しみです(^O^)
(相変わらずやるなぁ〜テレ東!)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 映画
感想投稿日 : 2012年6月15日
読了日 : 2012年6月15日
本棚登録日 : 2012年6月15日

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コメント 4件

まろんさんのコメント
2012/06/15

私も、しをんちゃんの原作にかなり思い入れがあったので
多田の瑛太は納得だけど、どうして行天が松田龍平?!
松田龍平はキライじゃないけど、
行天はもっとわかりやすい美青年じゃなくちゃ!
と思っちゃって、観に行かなかったのでした。
(オダギリジョーだったら、必ずや、観に行ってました!)

でも円軌道の外さんが傑作と思える作品だったのなら
安心して借りに行けます(*^_^*)

円軌道の外さんのコメント
2012/06/19


まろんさん、
ここにもありがとうございます(^O^)

そうなんです!!
行天はもっともっと
分かりやすい美青年でないと
ダメなんです!!(笑)
↑ここ思いっきり太字にして欲しいくらい

この作品は以前に
まろんさんが観たいと言っていた
『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』と同じ監督さんで
(大森立嗣監督)

俳優の大森南朋さんのお兄様です。


この監督はまだ映画は3作目だけど
とにかくどの映像にも
オリジナリティあふれる
意志が感じられて、

個人的に注目している監督さんです。


文句なしに彼の最高傑作だと思うし、
オフビートなノリが苦手でなければ
見て損はしない作品だと思います(^_^)


円軌道の外さんのコメント
2012/06/19


ハイカラさん、
コメントありがとーっ(^O^)

あははは(笑)
コーラスが好きって
さすがにハイカラさんは
目の付けどころが違うなぁ〜(笑)♪

コレ、小説が好きな人は
いまいちの評価する人も多いみたいやけど、
俺はどっちも
それぞれの良さがあって
原作も映画も
珍しく好きな作品やねんなぁ〜(笑)
(たいがいどっちかだけなんやけど)


うん、ドラマ化は
ホンマびっくりやったよ〜(汗)

しかも大好きな大根監督を起用して
悪くなりようがないと思うし(笑)、

コレは永久保存版で
録画して
代々、家宝として伝え残していかなって
今から気合い入ってるし(笑)
↑大袈裟過ぎ?


おおーっ!!
しをんさんがキャスティングに満足してたなんて
初めて聞いたぁぁ〜(笑)

わぁ〜教えてくれて
ありがとーっ(^O^)


俺も松田翔太よりは
龍平派やし、
『青い春』や『ナイン・ソウルズ』から
ファンになったんやけど、

この小説読んだ限りでは
まろんさんが言ってるように
だらしないけど
『美形』な俳優をイメージしててんなぁ〜(笑)


ああ〜多田が村上淳は
見過ごしてたけど
案外いいかもなぁ〜(笑)♪


俺は大人で
歳いったイメージやったから
瑛太と龍平じゃ
なんかまだまだ若いって
最初思ってんなぁ(^_^;)


俺の中では
山口のぐっさんと
オダジョー(笑)

多田はガッチリ体型やって
確か書いてたような気がするし(笑)

作業してる姿が
妙に似合いそうやったから
あえてぐっさん(笑)

そうやんなぁ〜
読む人によっていろんなイメージが広がる表現やから
小説って面白いんよなぁ(^_^)v
(まぁそれだけに映像化は難しいんやろけど)


まろんさんのコメント
2012/06/19

おお!
しをんちゃん絶賛のキャスティングで(haikarakoさん、教えてくださってありがとうございます♪)
しかも、円軌道の外さんオススメの大森監督なのだったら、
もう観ないわけにいきませんね!
ワクワク♪

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