大好きな小説だけに、
観る前はキャスティングに
う〜んってとこあったけど、
くるりの岸田くんが
ソロとしては初めて
映画音楽を担当したこともあって
ずっと気になってました。
ということで
期待半分不安半分でしたが、
傑作と言っていいほど
心に沁みる素晴らしい出来映え!
エンドロールで流れる岸田くんが歌う
「キャメル」と、
優作を意識した
「なんじゃあこりゃあーっっ」には
ニヤリとできたし(笑)
原作にほぼ忠実だったのと、
映画版も独特な世界観が出てて
安心して観ていられます。
(ただ行天は自分の中では
きれいめなオダジョー笑)
フラフラと
誰にも興味がないフリをして、
本当は誰よりも
やわらかく強い輝きを秘めた行天と、
行天といると
もしかしたら変わることが出来るのではないかと
密かに行く末の未来へと
希望を見いだしていく多田。
多田に扮した瑛太と、
行天に扮した松田龍平は
実際に親友だということで、
妙な間を駆使した(笑)
二人の掛け合いも
息が合ってたし、
二人の関係性が本当に絶妙で、
物語の根底に流れる
『深い暗闇に潜った魂は
再び救われるのか』
を描いたテーマと、
傷を背負いながらも
あがくのを止めない
実は大人な二人に
共感しきりでした(≧∇≦)
娼婦役の鈴木杏や
ヤクザ役の高良健吾も存在感あったし、
他に監督の父・麿赤兒と
弟の大森南朋も
観客へのサービスで(笑)
こっそり出演しています。
あと小説でも感じたけど、
とにかく胸を打つセリフの数々にも
ハッとさせられっぱなし!
傷はいつかふさがるのと同じように
人生も何度だってやり直せる。
すべてが元通りにはいかなくても
修復することはできる。
幸福はいつだって
そっと、
生きていれば
誰にだって
何度だって訪れる。
そんなかすかな希望の光を
ゆるい空気感とユーモアの中に
観る者に見せてくれる作品です。
あと東京の町田がロケ地なので、
近郊の方なら
より一層楽しめるかと思います♪
追伸:
来年、テレビ東京系列で
監督脚本を『モテキ』の大根仁が担当し、
なんとまぁ、同じキャストでの
連続ドラマ化が決定したとのことで
そちらも今から楽しみです(^O^)
(相変わらずやるなぁ〜テレ東!)
- 感想投稿日 : 2012年6月15日
- 読了日 : 2012年6月15日
- 本棚登録日 : 2012年6月15日
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