最低で最高の本屋 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2009年10月20日発売)
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本棚登録 : 1258
感想 : 91
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“街の本屋さん”の代表格、千駄木・往来堂書店の
『D坂文庫』から選んだ一冊。

『暮しの手帖』の編集長・松浦弥太郎さんが自身の
青春時代と、そこから得たものをつづったエッセイ。

高校を中退してアメリカに渡ったといういわゆるアウト
ローから始まって、本を売ることに楽しみとやりがいを
見つけたことが軽いタッチで描かれている。
でも、このタッチにだまされてはいけないはず。きっと
大変な苦労をしているはずだから。

でも、苦労したことをまったく出さずに、こんな
タッチで書いてしまうような人をワタシは支持する。
難しいことを簡単に説明できる人と同じように。

だから、このタッチの中にときどき顔を出す人生訓も
ワタシは素直に受け入れられた。(読んでいる間は
「人生訓」なんて堅いフレーズすら思いつかなかった
けれど、これはまちがいなく「人生訓」だ。)
下手な人生本を読むよりよほど効いた、ワタシには。

これでまた気になる著者さんが一人増えた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2018年11月18日
読了日 : 2010年9月4日
本棚登録日 : 2018年11月18日

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