輪廻の花: ~300年の片恋~ (キャラ文庫 ろ 1-1)

著者 :
  • 徳間書店 (2015年6月27日発売)
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本棚登録 : 182
感想 : 17
5

キャラ文庫初登場だそうですが、涙腺崩壊の威力は相変わらず抜群です。ファンタジーで、輪廻転生ものになっています。

一話目の「片恋の鎮魂歌」は1年前に雑誌掲載された短編で、愛する人に誤解され傷つけられてしまったカイエンの悲恋物語でした。凄くセンセらしい哀しくて救われない話で、短いんだけどボロ泣きした記憶が!終わり方があまりにも酷くて、ず~っと心に引っ掛かっていましたww
とにかく、スーパー鈍い攻なんですよ…!
その一言が最悪だったことに気付くの遅い~
でも300年後の輪廻転生にすべての想いが繋がっているということで、何とか気持ちを鎮めましたが。ありがたいことに今回文庫化され、話の続きが読めてやっと胸のつかえがとれましたw

書き下ろし本編「輪廻の花」は、前世で酷すぎたレイランドが罪を償おうと一生懸命輪廻転生して、生まれ変わっているはずのカイエンを探し求めます。
…生まれ変わっても、またしてもいろいろ間違えてるスーパー鈍い攻様でかなり焦れ焦れさせられました!
馬の方が賢かった…
しかしです。レイランドも何度も転生を繰り返したせいか、スウェンを愛して大事にしようと思っても気乗りがしなくて、なぜか兄の方が気になってしまうところとかはかなりの学習成果です。

カインがいじめられるシーンは胸が痛かったです。理不尽な運命に翻弄されているのを見るのは忍びなかったです。早く少しでもいいから幸せになってほしいと思わずにはいられなくて。
だから地下遺跡でのシーンは涙腺崩壊してしまいました。絶望からの幸福の絶頂。こういうの描くの六青センセは上手すぎです!
感動しました。
いじめはあったものの周囲にはいい人達も多くいて、スウェンも明るくお兄ちゃん思いで微笑ましい場面もあったりして和みました。
スピンオフが出るとしたら、スウェンとかベルセリドとかあたりかな…?
今度はみずかねセンセデザインの戦衣をいっぱい見てみたいです。イラストが美しかったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 六青みつみ
感想投稿日 : 2015年6月30日
読了日 : 2015年6月30日
本棚登録日 : 2015年6月30日

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