一夜妻になれたら (幻冬舎ルチル文庫)

著者 :
  • 幻冬舎コミックス (2013年1月18日発売)
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本棚登録 : 73
感想 : 4
3

糖分を摂取したい気分の時、ぴったりな黒崎センセの作品。
これ、スピンオフだったんですね…高星麻子センセのきれいな表紙に魅かれて、つい買ってしまったのですが。でも多分、本編未読でも大丈夫です。

遊び人でゲイの十和田×天然記念物クラスな世間知らずで箱入り息子の佑樹。
亡くなった母親が趣味でやっていたような店を独りできりもりしている佑樹は、五百川が連れて来た十和田のことを意識するようになります。
しかし、初心で世間知らずな佑樹はどうやって彼に自分の想いを伝えたらいいかわかりません。
恥ずかしくて照れている態度を十和田には嫌って無視していると誤解されたり、やることすべてがすべりまくり。過保護な五百川から「遊び人だから近づかないように」と注意されて、逆にそれなら一度でいいから十和田に遊んで欲しいと思いつめるようになってしまします。

突っ込みどころはありますが、とにかく佑樹が天然でかわいい!
どうすればいいかわからなくて、一人で考えて出した答えが「遊んでほしい」です。無垢だからこそちょっぴり切なくて、いじらしいな~と思わせます。まぁ、成人男子としてそこまでウブなのもどうかなと思うんですが…
十和田は遊び相手として佑樹を見ることはできなくて、距離を置こうとしますが、あることがきっかけで同居することに。
自分の生き方を変える気などさらさらなかった遊び人の十和田が、佑樹の拙い気のひき方に絆されて、庇護欲から独占欲まで芽生えてしまうのがとても快感でした。
確かにほっとけません。心配です。
でも、家事はちゃんとできるので、嫁にはもってこいなんですよね~
まっさらだから、十和田好みに抱けるというのもポイントだったのかも…
遊び人を夢中にさせてしまった佑樹の純粋さ、というのが面白かったです。
佑樹のちょっとずれてる思考にきゅんとさせられました。

SS「懐かしい庭」は、十和田のお祖父ちゃん登場のとてもいいエピソードでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 黒崎あつし
感想投稿日 : 2013年1月31日
読了日 : 2013年1月31日
本棚登録日 : 2013年1月31日

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