互いに好きだからといって、全てがぴったりシンクロするわけじゃないのが恋の難しさ。てっちゃんと宙も相手を深く想っているのに、その気持ちに微妙なズレが生じてしまいます。胸に深く迫るものがありました。
小さい時から宙のことをよく知っているてっちゃんだからこそ、心配で仕方ないんだろうなと思わせます。でも、それは恋人同士になるには対等な関係じゃないほどの、利己的な態度になってしまっているんですよね。
好きだから、庇護したいとかそばに置きたいとか通り越して、束縛しまくりで心の狭い、てっちゃんなのでした。
そんなひとりよがりなてっちゃんの考えについていけない宙。てっちゃんが思っているよりずっと成長している。
しかし、宙も自分の存在が彼に迷惑をかけてるんじゃないだろうかと余計な気を回してしまっているんです。
遅咲きの宙が独り立ちすることに喜べないてっちゃんの方こそ、彼に依存していたところもあったんだろうな。オトナに見えても。
「ふわふわの」を読んだら、宙がこれはもうカワイすぎ!!センセはカワイイ男の子を描くのが非常に上手いです。てっちゃんでなくとも、これはもうメロメロでしょう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
木下けい子
- 感想投稿日 : 2012年6月22日
- 読了日 : 2011年12月13日
- 本棚登録日 : 2011年12月30日
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