『インフォーマルな公共生活がないために、国民が仕事と家庭生活に寄せる期待は、職場や自宅で対応できる限度を超えて増大した。家庭内と仕事の人間関係によって、足りないものをすべて補充し、コミュニティをもたない人びとの抑制された生活様式に欠落しているものの大半を供給せざるをえない。』
家庭でも職場でもないサードプレイスが、個人も地域も社会も助けるというのは私もぼんやりと思って来たことなのだけど、その必要性をとことん語っている本。
特徴的なのは、基本的にはサードプレイスはいわゆる飲み屋を想定していること。
仕事の帰りにちょっと立ち寄るといつもの顔ぶれがいて、一息ついてまた家に帰る、というのが著者の「サードプレイス」らしい。
論は面白く、頷けるところもたくさん。
ただ、引っかかるところは幾つかあったのだけれど、解説が見事にそれらを回収してくれた。
色々と考える材料をくれる本だった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年12月18日
- 読了日 : 2020年12月18日
- 本棚登録日 : 2020年12月11日
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