「金魚撩乱」が個人的には一番好みだった。圧倒的な筆力で紡ぎ出される豪華絢爛な艶やかさにいつの間にか取り込まれてしまい、うっとりするほど素晴らしい。淡い恋心が年を重ねるごとに狂気を孕み、妄信が突き抜けていくと虚無が訪れ、絶望の果てに金魚が優雅に泳ぐさまがまた妖しく物語を彩って、読み終わった後しばらく余韻に浸っていた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年2月13日
- 読了日 : 2020年2月11日
- 本棚登録日 : 2020年2月11日
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