基礎情報学―生命から社会へ

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  • NTT出版 (2004年2月1日発売)
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基礎情報学の入門書、「生命と機械をつなぐ知」を先に読んでいたので、内容的にはすでに大体のところは把握済みだった。入門書と同様の内容が丁寧に書かれている。最後はインターネットシステムについての可能性について述べられて終わる。この本は2004年出版のものだから、入門書の方が基礎情報学としても先に進んでいるわけだ。

基礎情報学とは、オートポイエーシスという生物学の考え方を情報学に応用したものという認識だったが、この本を読んでみると、むしろルーマン社会学を情報学向けに考察しなおしている感じが強い。

内容としては、観察者のところで混乱した。具体的には「社会観察者はその機能に直接関連して専門的に活動している者ではない」というところだ。あれ?社会システムでコミュニケーションを行ってる心的システムは観察者だとばっかり思っていたのに…。でも、よくよく読んでみると、どうやら観察者≠社会観察者のようだ。観察者=コミュニケーションの参加者の心的システム、社会観察者=ジャーナリストの心的システムということで、ひとまず理解しておく。

次は、続 基礎情報学を読んで、基礎情報学がどのように発展していくかみていくことにする。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年12月12日
読了日 : 2014年12月11日
本棚登録日 : 2014年11月25日

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