ふたりの花見弁当 食堂のおばちゃん(4) (ハルキ文庫 や 11-5)

著者 :
  • 角川春樹事務所 (2018年8月9日発売)
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感想 : 83
4

食堂のおばちゃんシリーズ、もう4作目。

今回は、登場人物たちにとっての変化は、二三の娘要が、勤務先の出版社で歴史小説の大御所先生の担当になったことくらいだろうか。
万里も料理人としての自信をつけてきて良い感じだし、一子と二三は相変わらず。

歳の離れた叔父に憧れを抱いている女性に対して、一子が言った言葉が、ちょっと泣けたなぁ。
歳をとるということは、十年前にできたことができなくなる、五年前にできたことができなくなる、そして昨日できたことができなくなるということだ、と。
最近、よく考える。60代半ばの私の母、十年後は同じようにいてくれるのだろうか?と。
歳をとるということ、出来ないことが増えていく。30代の私にとって十年はあっという間だ。60、70代でも、そんな体感時間なんだろうか。あっという間に、以前できていたことができなくなっていく恐怖、不安。それに向き合えるのだろうか。自分自身のことも、親のことも、お世話になった人たちのことも。
歳をとることについて、改めて考えた言葉だった。

ゼリー寄せは以前から「作れるなら作りたい!」と思っていたもののひとつ。
今回登場して、レシピも載っていた。
なんだか作れそう!
夏野菜が合うだろうなぁ。
オクラのさっと茹で、きゅうり、ミニトマトをコンソメスープで洋風に寄せたら、見た目も鮮やかで美味しそう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: たべもの
感想投稿日 : 2022年12月16日
読了日 : 2022年12月16日
本棚登録日 : 2022年11月23日

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