国語が子どもをダメにする (中公新書ラクレ 426)

著者 :
  • 中央公論新社 (2012年8月9日発売)
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感想 : 20
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国語の成績が悪い受験生の親である。
成績が悪いことで叱ったことはないけれど、本を読まないからダメなんだとずっと思っていた。
国語教育が悪いせいだったのね?
世のテストが悪問だらけだからなのね?
確かに自分自身も子供達も「基礎的言語技術」や「論理的思考力」が身につくような国語の授業を受けてこなかった。
(私のレビューを見れば、そのような力が無いことは一目瞭然。これも劣悪な国語教育のせいにしてしまおう←もちろん半分は皮肉というか逃げ口上)
「家庭で親が丸をつける音読の宿題」「事前指導なく出される読書感想文の宿題」…そうそう、そうだったよなあ。
しかしセンター試験が悪問だとわかったところで、受けなければならない現実。
著者は、こんな親に対して「こういう、『現状ありき』の発想、私は大嫌いだ。」「なぜ、現状自体を変えるという発想をもたないのか。皆、入試合格という小さな目標に支配されすぎている。」(204ページ)とまでおっしゃるが、一小市民には何もできない。
著者の塾や著書を10年前に知っていたらなあ、と思うような目からウロコの内容でとても良かったのだけれど、現実としては何故かむなしさだけが残った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本語
感想投稿日 : 2012年10月18日
読了日 : 2012年10月17日
本棚登録日 : 2012年9月11日

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