『花束は毒』を図書館で1年以上待っていて、まだ借りられない。
その間にアンソロジーでだけ読んだことがある作家さん。
『花束は毒』より先に本書を借りることができた。
以前読んだ遺品整理士の方の著書で、専門外のことだからよせばいいのに、その方は代襲相続のことを知らずに間違った相続のことを書いていた。
代襲相続は実体験ではないが、素人である私でも知識として知っていたのだが、あの遺品整理士の方の書いた本で間違ったことを鵜呑みにしてしまう読者もいるのではないだろうか。
あのまま出版した出版社もいい加減だなと思っていた。
本書を読んで「ほら、やっぱり!」と、自分の知識が間違えていなかったことを確認できた。
やはり、餅は餅屋だ。
以前、他の何かのハウツー本で、「これとこれは専門家に任せた方がいい」と丸投げしていたものがあったが、私はその書籍についてはそこが潔くていいと思ったものだ。
ということで、弁護士が書いた弁護士ものだから本書は安心して読めた。
本書の弁護士2人、つまりはそれを書いている著者は、いい弁護士さんだなぁと終始思った。
弁護士さんだからと言ってどんな分野にも精通しているわけではないし、税金のことは詳しくないとも正直に書かれていて、物語の主人公はちゃんと事前に勉強したりしている。
この2人の弁護士、もしくは彼らを生み出した著者…のような矜持の弁護士さんを頼りたいものだ。
(実体験では、私は失敗している)
この2人の弁護士シリーズは他に2冊あるようなので読んでみたい。
★を1つ減らしたのは、1話目と5話目が、種明かしより随分前から、読者である私が真相にたどり着いてしまったのがちょっと残念だったから。
- 感想投稿日 : 2023年3月21日
- 読了日 : 2023年3月21日
- 本棚登録日 : 2023年3月21日
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