虚栄の帝国ロシア: 闇に消える「黒い」外国人たち

著者 :
  • 岩波書店 (2007年10月18日発売)
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感想 : 5
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プーチンがツァーリになると聞きましてロシアの本など。

書かれたのが2006年とちょっと古いのですが、
モスクワで不法就労している旧ソ連諸国の労働者についてのルポです。
タジキスタン・アゼルバイジャン、モルダヴィアなど
旧ソ連諸国では経済が崩壊しており、
モスクワでの労働でもらえる賃金は5倍とも10倍とも。

不法就労ですので絶えず警察官に賄賂を掴ませたり
ロシア人監督からピンはねされたりでも、その収入です。
不法就労者はロシア人が就きたがらない工事現場や
道路清掃など過酷な重労働現場を支えており
ロシア社会はもはや彼ら無しには成り立たないと。

外国人排斥を叫ぶスキンヘッドたちもいますが、
ロシア社会があまりに不法就労者に依存しているゆえ
市民からの支持は得られていないなど
興味深い話がたくさんです。

いや、おそろしあ。。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2011年9月28日
読了日 : 2011年9月28日
本棚登録日 : 2011年9月28日

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