自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方

著者 :
  • ダイヤモンド社 (2016年11月26日発売)
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今の日本企業の体質、日本人の働き方についてこの本が見事に言語化してくれてとてもすっきりしました。
なぜ日本企業の働きすぎが改善されないのかは、
欧米のように家族との時間、自分の時間に重きを置く文化がないからだと思っていた。
長時間労働ではなく生産性の重要性があることがとても納得できる。
これはビジネスパーソンにはぜひ読んで欲しい本。

ただ、これを実際に職場で取り組もうとするとどうやったら定着させることができるのかがわからない。
直接部門の生産性向上は毎月チェックするにも関わらず、間接部門の生産性向上は触れらることがない。
コロナ化で業績が悪かった頃は残業ゼロを目指せと言われ、入社以来初めてどの仕事をなくすべきか、どう限られた時間でやりくりするかが議論され、実行に移すまでにいたったが、それも翌年には元の働き方に戻ってしまっていた。

ワーママになり自分ひとりが生産性をいかに上げるか考えていたが、全社で取り組み誰もが働きやすい会社にしない限り自分ひとりで取り組んでもやはり限界があるように思える。
この本を職場全員が読み、議論・実行に移せたらいいのになと思う。

◆覚えメモ
・ホワイトカラー部門には今日8時間かかった仕事を半分の4時間で終わらせるにはどうすればよいかを話し合ったり、実際に新しい方法を試してみる、という慣習自体が存在しない。→これまで全く競争にさらされてこなかったから→これからは請け負う企業がでてくる。
・無駄遣いを減らすのではなく価値ある支出を増やす
・頭が動く時、動かない時のTo do listを分ける
・手に入れたいものが違う人にとっては生産性の高い方法も異なる。自分の欲しいものを正確に理解をする。
・インプットを容易に増やせる状況においては誰も生産性を上げようと思わない→ギリギリ切羽詰まったワーママでもない限り、生産性を上げなければと真剣に考えるのはそうせざるをえなくなった人だけ
・女としても、妻としても、母としても頑張ってるという理想の女性像→男性にも仕事ができ、年をとってもお腹も出ず、かつイクメンが求められてる→家のことは全部自分でやれという社会、そうすることによって好感度が上がる社会では多忙な生活から抜け出せない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年8月29日
読了日 : 2023年8月29日
本棚登録日 : 2023年8月25日

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