Stardust

著者 :
  • Harper (2003年7月29日発売)
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本棚登録 : 6
感想 : 4
3

映画となって上映されていた作品だが、映画館でポスターを見たかぎりではあまり興味が湧かず、映画は見なかった。後になって新聞記事で、著者がアメリカで有名なファンタジー作家で、日本でも全作品が翻訳されているほど人気があると書いてあるのを見て読もうと思った。オンライン書店で送料無料になる金額にするために加えた1冊。

買ったことは後悔しないほどに面白かった。ストーリーに引き込まれて一気に読み終えた。人間と妖精の国の住人との間に生れた青年Tristranが、流れ星を探しに出かける。その星を持って帰り、好きな女といっしょになる望みをかなえるために。見つけた星は若い女で、空から流れ落ちたときに脚を折っていた。Tristran は、星であるYvaineを捕らえ、二人の旅が始まる。主人公の人柄に好感が持てる。いわゆる英雄ではなく、素朴な温かみのある人柄の青年だ。Yvaineは、はじめは自分を捕らえたTristranを憎むが、旅を共にするうちに彼の人柄にふれ、気持ちが変わっていく。彼が後に82代Stormhold領主になったとき「できるだけ少ししか決め事をしなかった。だが、その時にはその知恵は明らかではなかったとしても、彼の決定は知恵あるものだった」とあるのが、彼らしく良いと思った。

著者は、色彩ゆたかな情景が目に浮かぶように書く名手だという。たしかに、男女の交わりと殺しのシーンのうちの一部も目に浮かぶように描写されていた。書評に大人のためのファンタジーとあったのを、なるほどと思った。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: ファンタジー
感想投稿日 : 2008年8月7日
本棚登録日 : 2008年8月7日

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