舞台版「心霊探偵八雲 いつわりの樹」の文庫を読破。
これは何年も前から作品名だけは知っていて。
でも舞台の演目なので観劇しに行くことも叶わず。
どんなお話なのかとても気になっていました。
巻末見たら連載掲載新聞に地元の新聞が乗っていました。
あー、このことだったのか……。
残念ながら、私が取っていたタイプの地元紙には掲載されてませんでした(>_<)
うぬう。
さて、このANOTHER FILESは八雲を取り巻く人物たちに焦点を当てた作りになっています。
今回はドジっ子メガネ属性の石井さんがキーパーソンとなっていて。
これが女の子ならば萌えキャラになるんだろうなwww
なんて思いつつ読んでいました。
ただ、内容は決して笑いごとではなくて。
石井さんの高校時代に秘められた出来事。
それは、石井さんの同級生が殺害されたことから始まったのでした。
捜査が進むごとに石井さんと縁のある人物たちが現れて。
石井さんはどんどん心の闇に捕われていってしまう。
その闇は深く、同じ境遇にいた真琴さんの言葉も届かないくらい。
同じ境遇と言ったけれど、そこから先の心の持ちようはまったく違っていましたね。
真琴さんは前向きに捉え、そして向き合って生きてきて。
石井さんはずっと忘れようと抑えつけ、目をそむけてきて。
今回は事件云々より、石井さんを闇から解放する、そんな感じでしたね。
後藤刑事も相変わらずまっすぐ過ぎる刑事っぷり。
みんな不器用なんだよな。
まあ、器用な人間なんていないだろうな。
不器用なりに生きて、がんばって。
それが他人の目に「器用に」生きている、と思われているのかもしれない。
読み終わった直後は、
だからと言って、彼らがやったことは絶対許せない。
そう思っていました。
でも時間がたって、こうやって感想を書いていてふとそう思いました。
でも――
やっぱりやっちゃダメだし、私はそれを正当化しちゃダメだと思う。
- 感想投稿日 : 2013年11月18日
- 読了日 : 2013年9月27日
- 本棚登録日 : 2013年9月27日
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