心霊探偵八雲 ANOTHER FILES いつわりの樹 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店 (2013年7月25日発売)
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本棚登録 : 1736
感想 : 103
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舞台版「心霊探偵八雲 いつわりの樹」の文庫を読破。

これは何年も前から作品名だけは知っていて。

でも舞台の演目なので観劇しに行くことも叶わず。

どんなお話なのかとても気になっていました。

巻末見たら連載掲載新聞に地元の新聞が乗っていました。

あー、このことだったのか……。

残念ながら、私が取っていたタイプの地元紙には掲載されてませんでした(>_<)

うぬう。

さて、このANOTHER FILESは八雲を取り巻く人物たちに焦点を当てた作りになっています。

今回はドジっ子メガネ属性の石井さんがキーパーソンとなっていて。

これが女の子ならば萌えキャラになるんだろうなwww

なんて思いつつ読んでいました。

ただ、内容は決して笑いごとではなくて。

石井さんの高校時代に秘められた出来事。

それは、石井さんの同級生が殺害されたことから始まったのでした。

捜査が進むごとに石井さんと縁のある人物たちが現れて。

石井さんはどんどん心の闇に捕われていってしまう。

その闇は深く、同じ境遇にいた真琴さんの言葉も届かないくらい。

同じ境遇と言ったけれど、そこから先の心の持ちようはまったく違っていましたね。

真琴さんは前向きに捉え、そして向き合って生きてきて。

石井さんはずっと忘れようと抑えつけ、目をそむけてきて。

今回は事件云々より、石井さんを闇から解放する、そんな感じでしたね。

後藤刑事も相変わらずまっすぐ過ぎる刑事っぷり。

みんな不器用なんだよな。

まあ、器用な人間なんていないだろうな。

不器用なりに生きて、がんばって。

それが他人の目に「器用に」生きている、と思われているのかもしれない。

読み終わった直後は、

だからと言って、彼らがやったことは絶対許せない。

そう思っていました。

でも時間がたって、こうやって感想を書いていてふとそう思いました。

でも――

やっぱりやっちゃダメだし、私はそれを正当化しちゃダメだと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 角川文庫
感想投稿日 : 2013年11月18日
読了日 : 2013年9月27日
本棚登録日 : 2013年9月27日

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