「すぐやる人」になる一番かんたんな方法

著者 :
  • ぱる出版 (2022年11月11日発売)
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感想 : 5

行動力を高めるためにできる、ちょっとした考え方と動き方を学べる本でした。
やらなければ、と思っていても、どうしても実行できず先延ばしにしていることは、多くの人にあるのではと思います。
それは、潜在意識では、優先順が低いと考えていることが原因だったりします。
まずはそうであることを認め、それを自分で責めず、本当に大事なことだと思えるようになれば、行動できるようです。
本当に自分が大事にすべきことの見つけ方、それを実行に移す小さなステップの作り方などを教えてくれています。
いつもやるべきことをできていないことで悩んでいる多くの方が、行動のきっかけをつかめそうな1冊です。

【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】

「大事なことと気晴らしを『かねる』と、時間を有効に使えて、相乗効果も期待できる。緊急でも重要でもない活動を選んで、その活動で得られるメリットを考え、そのメリットを緊急ではないが重要な活動と『かねる』ことができないか考え、次回からその活動を選ぶ。」
「どんな仕事も自分の『譲れない価値観』と結びつけると、緊急ではないが重要な活動に転換できる。今日しなければならない急ぎの仕事を上位目的に意識を向け、自分の『譲れない価値観』や『心躍る未来像』などと『むすび』つけてみる。」
「体験を『いかす』。教訓を引き出す、エピソードを面白いストーリーにして語れるようにする、誰かの役に立つ情報として整理しておく、という作業をする。何度も同じミスをしないよう、経験から教訓を引き出しておくと、後々生かせる。」
→やったことを無駄にしないためにできる考え方です。少しでもこういったことを意識しておけば、やったことが後に生きます。後悔しないために、持っておきたい考え方だと感じました。

【もう少し詳しい内容の覚え書き】

・やる前に億劫だと感じているのであれば、一分間しかやらなくていいのだと自分に言い聞かせる。一分間やってみて億劫さが取れないなら、一分経ったらやめ、一分間取り組めた自分をいたわり、褒め、誇る。最小単位の行動を決めた場合、一分もかからないこともある。そのまま続けられたら万々歳。

〇「先延ばし」って何?
・現在「先延ばししている」ということは、それを「自他ともに許せる環境がある」ということ。その課題がそれほど緊急性は高くなく、しかも腹の底ではそれを知っている。それが事実なら、自分を責める必要はない。
・自分にとっての「何のために」が明確になっていなければ、成果も成果をあげる能力も、人間関係づくりも準備や計画も意味をなさない。心の奥の声に耳を澄まし、おぼろげに浮かぶ大事にしたいことを起点に、具体的な実現方法を探求すれば、大事なことが見つかる。

〇何が大事なのか?
・先延ばししていると感じながらもなかなか手が付けられないのは、何が自分にとって大事かが明確にわかっていないからという可能性がある。一度立ち止まって人生を考えるとき、「何のために生きているのか?」とは、何度でも問い返すべきこと。
・自分の価値観を大事にするところから始めてみる。もっと自分の心の声に耳を傾ける必要がある。一人ひとりの価値観は誰かが満たしてくれるものではないので、自分で満たすしかない。

〇大事なことを大事にする方法
・「すぐやる人」は難しいことにいきなり取り組まず、かみ砕き、分解して楽で簡単なことにして取り組んでいる。徹底してハードルを下げる、小さく段階を区切って一つずつこなしていく、「譲れない価値観」と「心躍る未来像」を明確にする、という3つが有効。
・最初の一歩の行動を簡単にするために、自分が行う行動、すぐに取りかかれる行動、39度の熱が出ていたとしてもできるくらい簡単な行動、手順を分解された最小単位の行動、という4つのポイントで始めることが大事。

〇「すぐやる」ために知を共鳴させる
・心のアンテナに何も引っかからず、好奇心も動き出さないようであれば、無理に何かを学ぼうとしない。それより自分の好きなことをして、知的好奇心の感度を研ぎ澄ます。好きなことをしていれば、自ずと知りたいことを調べ、学んでいく。
・月1回でもいいので、数分間だけ、これまでの学びを振り返る時間を取る。これまで学んだこと、今後学んでどんなゴールにたどり着きたいか、ゴールにたどり着く方法・手段・道のりをどう考えているか、これからすぐにでも着手べきことは何か、の4つを確認する。

〇すぐにやるべきことに着手する方法
・他人から緊急性が求められるが自分にとって重要度が低いことは、最速で終わらせるか、他の人に任せる。機械やプログラムによる自動化も視野に入れたい。
・ハードルを下げるために、積極的に動かず、受動的にできることを探してみる。見るだけ、聞くだけ、触るだけ、といった行為だけでも、少しだけ取り組みたい課題に気持ちが近づく。

〇行動力を上げる「カムイの法則」
・大事なことと気晴らしを「かねる」と、時間を有効に使えて、相乗効果も期待できる。緊急でも重要でもない活動を選んで、その活動で得られるメリットを考え、そのメリットを緊急ではないが重要な活動と「かねる」ことができないか考え、次回からその活動を選ぶ。
(ただネットの動画を見るのではなく、英語学習ができる動画を見るなど)
・どんな仕事も自分の「譲れない価値観」と結びつけると、緊急ではないが重要な活動に転換できる。今日しなければならない急ぎの仕事を上位目的に意識を向け、自分の「譲れない価値観」や「心躍る未来像」などと「むすび」つけてみる。
・体験を「いかす」。教訓を引き出す、エピソードを面白いストーリーにして語れるようにする、誰かの役に立つ情報として整理しておく、という作業をする。何度も同じミスをしないよう、経験から教訓を引き出しておくと、後々生かせる。

〇大事なことのために心を整える
・心を落ち着けることは、緊急ではないが重要な活動として日頃から取り組みたい。何も学んでいなくても、姿勢を正して目をつむり、静かに呼吸する「黙想」や、人生を頑張って生き抜いて亡くなった方々に哀悼の意を表する「黙とう」ならすぐにできる。
・目の前にいなくてもいいので、誰か特定の一人の人のことを思い浮かべ、その人の良いところを探し、書き出して、それを「素晴らしい」と褒める。他人の良いところを見つけたら、それを受け止め、自分の中に湧き上がるポジティブな感覚を言葉にするのがポイント。

〇思考を極端に振ってみる
・いつも大変なことが起こるとは限らないが、大事なことを先にやっておけば、いざという時にやり損なうということはない。どうしてもすぐできない、という場合は、特にやりたいことに注目して、やりたいことだけをやる。
・先の世界大戦の記録や、特攻隊の隊員の方々の遺書などを読んでみる。人々がそこで何を体験していたか、特に、その当時の人々の思いを知ると、見えてくるものがある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2023年
感想投稿日 : 2023年1月20日
読了日 : 2023年1月20日
本棚登録日 : 2023年1月20日

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