- Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
- / ISBN・EAN: 9784048741736
作品紹介・あらすじ
もがき迷いながら"いま"を生きる7人の男女たちが一筋の光を求めて歩き出す-。視点が切り替わるごとに、それぞれが抱える苦悩や喜び悲しみが深まってくる。からまりあう男女を描いた、7つの連作集。
感想・レビュー・書評
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脇役で出てきた人が次の短編の主人公になるみたいな連作短編のフォーマットって誰が最初に発明したんですかね
昔からあったのかな〜?
ミステリーばっかり読んでたから全然わかんないや
中身はだいぶ違うけど同じフォーマットの連作短編を読んだばっかりだったので「飽き」が先にきちゃったです
なんかごめんなさい -
7人の男女たちが今をどう生きるか…迷いながらもそれぞれの立場からどう行動したら自分らしくその後を過ごしていけるのか…取り巻く人々に影響されながらストーリーが展開していく…7編の連作短編集。
まいまい)公務員の武生と武生の元を訪れる彼女(葛月さん)
ゆらゆら)武生の同僚の田村と友人の華奈子
からまる)武生の上司とその家族
あししげく)武生の姉とバイト先のお客さんの篠田
ほしつぶ)武生の甥、蒼真と謎の老人(大原さん)
うみのはな)蒼真の家庭教師華奈子と家族
ひかりを)総合病院の女医葛月さんと患者の大原さん
千早茜先生の作品を読んだのは3作目、「魚神」からの本作だったので、いきなり現実に引き戻された感じがしました(汗)。読み終えてから表紙を見るとまた感慨深いです。7編どれもよかったけれど、「からまる」の文章が印象的だったので引用します。
『たとえ口喧嘩でも関わりたかった、無関心よりずっとましだからと妻は言った。きっと、いくつになっても人は寂しいものなのだろう。人は人に関わっていないと、自分を保っていられない。一人でねじれて絡まって、動けなくなってしまうのかもしれない。』
ここに全てこの作品で伝えたいことが書かれていると感じました。人は誰かと関わることで成長し一歩を踏み出すことができる、これから先の一期一会に期待したくなる作品でした! -
タイトルの通り、からまり、繋がっている物語。
そして…これまた短編ごとの、ひらがなで書かれたタイトルの通り、それぞれの悩みやもがきが やさしいテイストで描かれている。
外から一見しても分からない悩みだけど、実は現実もこうやって人間は内面で色々と悩み、進んでいるよね。
なんだかほんのりと元気づけられました。 -
装丁に興味がわき人が赤い糸でえらいからまってるなぁと思いながらどんな内容かなぁと手にとった本。
ほんとにそのとおり。
からまっていた。
7つの話はみなそれぞれ登場人物が誰かと誰かが関わっている
その人と人との関係が絡まっていた。
この展開が、わたしは面白かった。 -
関係し合う男女は相手の一部分しか知らない
私たちは相手の何を見て判断しているのだろうか
出会いはタイミングであり必然であると感じるお話だった
それぞれの話には軟体動物がモチーフになってるのだが、ひとつだけどうしても共感できない話がありそのモチーフとなる動物がムカデだったので納得した -
千早茜さんの短編を初めて読んだ。
7人の人の単純ではない繊細すぎる部分がえがかかれた話。脇役で出てきた一人一人に順番にスポットライトが当てられていく。
タイトルの「からまる」から恋愛小説だと思って読んだが、恋愛部分はありながらも人間小説というか、どれも人間味が強い話だった。
みんな繋がっていて、絡まっている感じがおもしろかった。 -
--もがき迷いながら〝いま〟を生きる
7人の男女たちが一筋の光を求めて歩きだす--
♣ まいまい
公務員の武生の部屋には野良猫みたいな女がやって来る…。
♣ ゆらゆらと
あたし、田村はいつも男に軽く扱われる。
落ち込んだ時、いつも話を聞いてくれる華奈子に会う…。
♣ からまる
腹が立っても不満を言えない。
自分がぶちまけてしまった残骸を見るのが苦手
妻が不倫をしたという…。
♣ あししげく
息子の誕生日のケーキを用意しながら、彼を授かった頃の事を思い出す…。
♣ ほしつぶ
教室の金魚を殺してしまった理由を話せない僕・蒼真
旅先の海岸で老人と会い星の砂を貰う…。
♣ うみのはな
あの男には近寄って欲しくない!
実家に帰る時、真っ赤なマニュキュアで武装する私・華奈子…。
♣ ひかりを
女医である私・葛月は、一人の老人が座っているのを見掛ける
その老人は大原という名で、病院では有名だった…。
七編からなる連作短編集
第一話の主人公武生から、関係のある人が七話でゆるゆると紡がれてゆく。
物語の語り手が、話ごとに移り変わってゆく。
自分で思っている自分と、他人から見た姿がそれぞれ異なって見える。
心の中でこんなにも足掻いていたのかと…。
自分は孤独でいいのだ。人と深く関わるのは面倒と思っていても、
やはり人は一人では生きて行けない。
誰かに寄り添いたい…。
皆、どこかで絡まってるし、どこかで絡まる相手を求めている。
誰もがきっと、しっかり向き合うと自分自身が壊れてしまいそうな事を抱えてる。
普段は蓋をしたり、見て見ぬ振りが出来ていても
ふとした瞬間、それらは滲み出てやられてしまう。
自分の脆さや弱さをスルスルと描写していた。
皆が、少しだけ光に向かって行った。 -
角度が、立場が変わると全然違って見えてくる。当たり前なのに、日々の中ではなかなか気づけない事。客観的に見せてもらって色々な事に気付く。
実際自分が置かれる状況ではなかなか出来ないかもしれないけど、せめて違う角度があるという想像力だけは失わないようにしたい。
人生のステージ的なものが一緒なのか、おじさんの章に一番揺さぶられた。
おはようございます
レビューに書いた通りの状態でなにか正当な評価が出来てなかったな〜
なんて思っておりますので、またあらためて千...
おはようございます
レビューに書いた通りの状態でなにか正当な評価が出来てなかったな〜
なんて思っておりますので、またあらためて千早茜さんチャレンジしてみたいと思ってますよ!
またおすすめあったら教えて下さいね
辛4さんは自分の新たな読書の扉を開けてくれる先導者なんで!
よろしくお願いします