外国語には訳せない うつくしい日本の言葉

  • あさ出版 (2015年4月22日発売)
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感想 : 6
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外国語に訳せない日本語の言葉が列挙されてる本かと思ったら、おめでとう、おもてなし、おてんとさま、おかげさま、おつかれさまの5つのみが紹介され、それに伴う日本の文化や習慣を、筆者の経験と合わせて解説した本だった。
想像してたものと違い、しかも筆者は現在80歳を超えるおばあさん。
最初の章では彼女の子供時代の話が載っていたが、学校に行くときに母親に「行ってきます」と言ったら怒られて「行ってまいります」と言えと教育されていたことが書かれていたが、この文化が全く理解できないので(時代や地域や貧富の差もあると思うが)、最初はとてもつまらなかった。
が、筆者が海外の友人と話した内容から、海外で活躍し、とても感謝されている日本人の話がたくさん出てきた。
ロシアの捕虜としてウズベキスタンで労働していた元日本兵、トルコのエルトゥールル号、ポーランドの孤児を救った日本、アルベール・ダフネンベルギー外務省職員、ラッピンション・ピエール駐日ベルギー公使、杉原千畝。
この中で知っていたのは、杉原千畝とウズベキスタンの話のみ。
他は初めて知った。
筆者も海外の友人から聞かされて初めて知った話ばかり。どうして学校でこういう話を教えないのだろうか。教えるほど価値がないのか、それとも感謝されるほどではなく当たり前のことだから教えないのか。
この本で意図せずこういうことが知れてよかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 芸術、文学、古典
感想投稿日 : 2020年4月17日
読了日 : 2020年4月17日
本棚登録日 : 2019年2月21日

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