究極の選択―――女神の身体と至上の美貌を持つが、よりにもよって中身は空っぽの下賎な女アリシアと、その彼女とまったく当のものをもち、繊細で静謐な理想的な魂をもつがただひとつの問題は人間ではなく機械であるというハダリー。あなただったらどちらを選ぶだろうか。
この作品は、なにかこう無限大の情念の揺れ動かしを体験させるものがある、無二の才能によってうまれたものだ。散文的な人間にはこの価値がどれほどのものか決してわかるまい。人生の謎は生きていると深まるばかりであるが、だからこそ生きていく甲斐があるのだとしみじみと感慨深く思索に耽る時間を保証するだろう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説・文学
- 感想投稿日 : 2012年4月25日
- 読了日 : 2012年4月25日
- 本棚登録日 : 2012年4月25日
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