詩を呼んで鼻の奥がつーんとしたことはたびたびあるが、短歌を読んで泣いたことは初めてではないだろうか。
河野裕子さん、折しも今日が命日。
昨年、乳ガンのためお亡くなりになった。
本書は、同じく歌人のご主人永田和宏さんとの相聞歌集である。
お二人の出会いから、結婚、子育て時代、そうして闘病、最期のとき。
たった31文字なのに、その中に込められた思い。
うれしさ、楽しさ、悲しさ、寂しさ、悔しさ、無念さ・・・
一首、一首が胸に迫ってくる。
そんなに赤裸々に、そんなに激しく歌に詠んでしまって・・・
最後の方はページを繰るのをちょっとためらってしまうほどである。
激しい人だったんだ、河野裕子さん。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
短歌・俳句・川柳
- 感想投稿日 : 2011年8月12日
- 読了日 : 2011年8月12日
- 本棚登録日 : 2011年8月12日
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