ひんやりと、甘味 (おいしい文藝)

  • 河出書房新社 (2015年7月8日発売)
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本棚登録 : 496
感想 : 59
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タイトルを見て、冷たいスイーツの紹介本かなと手に取りました。時節柄冷たいものが欲しくなってきます。

違いました、冷たいお菓子をモチーフにしたエッセー集でした。それぞれの作家が子のために書き下ろしたのではなくて、今までどこかに書いていたものを、編者の方々が一生懸命探してまとめられたものだと思われます。
川上弘美、江國香織から獅子文六、植草甚一など年代はバラバラ、大変な作業だったろうなと思われます。

さて内容はというと・・・おかしい。
良いお年を召した殿方たちが、氷菓を求め右往左往する様子がおかしいのです。ある方は鹿児島に行き、本場シロクマアイスを熱望するも、声高に口にできず悶々とするうちに熊本に移動してしまい、シロクマはぱったり姿を消してしまった。(浅田次郎)
ある方は、今まで甘いものは食べないと自分で思っていたのに、香港で食べたマンゴープリンのおいしさに目覚め、あの店のあのマンゴープリン、を求め以来何度も香港を訪れ、今や幻となったマンゴープリンを探し歩く。(馳星周)(あの風貌とのギャップにクスッとする)
年配の方は幼少期に食べたアイスクリームの思い出だったり、ところてんに関するものも多かったです。
私事ですが、もっぱら井村屋のあずきバーを愛食しております。2・3年前人に勧められ食べ始めました。
今までじっくり見ることのなかったパッケージを見て吃驚!
原材料は砂糖・小豆・水あめ・コーンスターチ・食塩これだけ。
何と潔ぎよいこと、余計な添加物が何も入っていないのです。今時貴重なことです。
多分、発売当時から大して変わっていないのでしょう、ですから長く愛される所以だと思われます。
毎年、何らかのキャンペーン
をされていて、パッケージにあるアズキキングというキャラクター?を切り抜き張り付けて応募するべく応募はがきが印刷されているので、それらを切り取って貯めておきます。
ある程度たまったら応募すればいいのに、気が付いた頃には応募期間は過ぎていて、ため息をつきながらそれらをばさっと捨てて、私の夏は終わるのです。
因みに東海林さだおさんも猛烈なファンだそうで、今度東海林さんのあずきバーの食べ方を試してみたいと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 美味しい本
感想投稿日 : 2020年7月1日
読了日 : 2020年7月1日
本棚登録日 : 2020年7月1日

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