きれぎれ (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋 (2004年4月7日発売)
3.31
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本棚登録 : 2175
感想 : 197
4

凄いの一言。全然面白くなかったのに、その凄さだけで4点。

この文章がどういう意味で、次にどう繋がり、如何にオチをつけるか、という小説脳で読もうとしても、多分4頁くらいでやめたくなります。私は何度もやめました笑

言うなれば「きれぎれ脳」、とにかく文を追っている最中は文自体を楽しもうとすれば、徐々にですがハマってしまうのが言いようもなく新鮮です。
そして個人的に1番印象的だったのが、上述のようにハマり出したまさにその瞬間、ほくそ笑むかのようにブツンと物語が終わる、その感覚。
いくつか短編が入っていますが、そのどれもがそう。いやー凄い

あ、あともいっこ。
ひらがなを駆使した独特の擬音語が面白い。
終始頭の中でドカドカ鳴っているように感じました。(園しおん作品のようだ)

町田康、何を読んでもこう感じるのか?
はたまたいろんな技を持った作家なのか?うーん、興味深い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年7月30日
読了日 : 2012年7月30日
本棚登録日 : 2012年7月30日

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