面白かったです。
旅先の鹿児島で読み終わりました。
夜の海をひとり漂う茉莉香に、片眼の大鷲が語る、フィエクサとサネンという兄妹のお話。
ヤンチュやヒザという奴隷制度のようなものはこのお話で初めて知りました。こんなことがあったなんて。
血は繋がってない兄妹だけれど、フィエクサはサネンをそれとは気付かず愛するようになり、そのことが悲劇を引き起こしてしまう。
残酷ですが、それからの「この世の終わりで会いましょう」がとても美しかったです。
フィエクサは大鷲になり、空を飛び続けながら、この世の終わりを待っている。ずっと。
茉莉香とその兄のお話はちょっとピンとこなかったのですが、茉莉香も兄を貪るためにまた生きることにしたのは良かったです。
ひたひたと暗い、南の島の夜の空気が好きでした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2019年8月30日
- 読了日 : 2019年8月30日
- 本棚登録日 : 2017年5月25日
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