主よ、永遠の休息を (実業之日本社文庫)

著者 :
  • 実業之日本社 (2012年10月5日発売)
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本棚登録 : 2338
感想 : 222
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新聞記者が事件を追うとなると本当に単独行動なので新鮮でした。警察ものはどうしてもグループ行動になるので、1人、途中から2人になる少なさと、警察の聞き込みと記者のインタビューの違いもへえぇとなります。
意識の底に仕舞い込んでいたものが14年後に再びやってくる。永遠の休息、、、当事者には過去になんてならない。芳賀父の苦悩も、鶴田記者も同じ事するだろうとなるのも、不自然ではないし寧ろこうだろうと思います。でも今回は隠蔽しきれないだろうな…栗田と坪井にも捜査の手は伸びるだろうし。
一介の記者が真実を語ろうなんてのはおこがましいにもほどがある。報道に必要なのは少なくとも真実や真相じゃない。お前はお前の真実を書け、それをどう解釈するかは読者が決めること……下世話にするのか、踏み止まるのかは人間性が出るなぁ。マスコミは基本的に下世話だとは思っている。
姫川玲子シリーズの第一作になったかもしれないけど結果的には姫川玲子でなく新聞記者にされた作品。この事件で、被害者に同調するタイプの姫川玲子だと心理的な距離感がおかしくなってもっと酷くなりそうなので、鶴田記者で良かったのかも。鶴田記者も傷付いています。
宮崎勤事件。全く覚えてないけれど80年代終盤ならたぶんリアルタイムで知っているはずだ。。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2023年2月10日
読了日 : 2023年2月10日
本棚登録日 : 2023年2月2日

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