多国籍企業が租税回避を行っていること、およびそのやり方については、日経新聞等から知ってはいたが、本書を読むとその実態がよく分かる。
制度上可能であれば当然やるだろう。本書でも触れている通り、常に収益を上げなければならないし、収益に対する株主のプレッシャーもあるからだ。
しかし税逃れは、税負担の公平性という観点からも決して許されることではない。そこで各国政府または政治経済同盟が、課税の仕組みを作る。それに対し多国籍企業がと、いたちごっこが続いているさまは興味深い。
この問題を解決するための手段が、タイトルにもなっているグローバル・タックスである。しかし、各国の思惑もあり、うまくまとまっていない。
それでも筆者は、課税権力のグローバル化が不可逆であると主張しているが、果たして。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
勉強
- 感想投稿日 : 2021年6月19日
- 読了日 : 2021年6月19日
- 本棚登録日 : 2021年6月19日
みんなの感想をみる