タイトルから商店街の現状、およびどうすべきかについて議論したものかと思ったが、実際には歴史にややウェイトを置いた小売業に関する解説書である。小売業について学ぶためのテキストブックとしても十分耐えられる。
本書は専ら小売業についてのみ言及していて、卸売業、流通チャネル、流通システム、流通構造については全く触れていない。したがって流通論のテキストしては使用できない。
しかし流通論を学ぶ際の副読本として本書を読むことには大いに意義がある。小売業について、流通論のテキストブックでは触れていないところまで詳しく書かれている。特に関スパ方式については、重要でありながら特に経緯について詳しく書かれている流通論の本は多くないため、参考になるだろう。また、流通論ではほとんど触れられないコンビニフランチャイズの問題についてもきちんと述べられている。
本書を通じて筆者が主張ししたいことは、「あとがき」にも書かれている通り、豊かさとはいったい何か、ということなのだろう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
勉強
- 感想投稿日 : 2019年7月6日
- 読了日 : 2019年7月6日
- 本棚登録日 : 2019年7月6日
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