日本を亡ぼす岩盤規制 既得権者の正体を暴く

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  • 飛鳥新社 (2018年10月26日発売)
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医療、農業、銀行、放送・通信、国有地、NHK、保育園、新聞、などなどに蔓延るさまざまな問題、非効率は、それらの分野にのさばる岩盤規制が根源であり、その岩盤規制を守ろうとする既得権者が日本を亡ぼすのだ、という一冊。著者の主張に賛同するかどうかは別にして、本書で述べられている事実を理解しておくことは重要だろう。著者はバブル末期の銀行に就職して後に退社、自身で事業を興していることもあり、日本で事業を興す際に立ちはだかるさまざまな規制に腹を立てている、のだと思う。農業も含め、基本的には全て自由市場に任せれば効率的になるのだ、という著者の楽観的な論調に全面的に賛成することはできないが、以前は意味があったかもしれない様々な規制が、もはや日本の未来を明るくしようとする取り組みの邪魔者になっているのは確かだろう。日本は世界で唯一成功した、官僚と政治家による社会主義国家だったとは良く言われることだが、さすがにもうそれは続かないと思うので、国民全般がお上に頼る意識を変えていかねばならないのかも。著者は潰れること望んでいる朝日新聞がそろそろやばそうだ、という一章は、新聞一般のことじゃなくて朝日新聞だけ狙い撃ちしていて異質な章だったが興味深かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 政治
感想投稿日 : 2019年3月22日
読了日 : 2019年3月21日
本棚登録日 : 2019年1月7日

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