私は古書店勤めの退屈な女 (日本ラブストーリー大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社 (2012年6月7日発売)
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本棚登録 : 317
感想 : 63
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古書店『小松堂』の店主、小松さんがとても魅力的。
話し方が好き。
主人公、波子さんと小松さんの会話はとても面白くて可愛くて、2人の表情が目に浮かぶ。

波子さんは苦しい恋と結婚生活のどん詰まりにいる。
小松さんはそんな波子さんの心をほぐして背中を押してくれる。

自己嫌悪で苦しい時、どうにかしたいのにどうすればいいか分からなくて動き出せない時、そんな状況を笑い飛ばしてくれる人がいたら少し救われるかもしれない。
自分を支配しているものなんて大したことないって思わせてくれたら、また動き出せるようになるかもしれない。
小松さんが波子さんの背中を押したように。
誰かの力になりたいと思った時に小松さんと波子さんのことを思い出そう。

疑問がひとつ。
ちょこちょこ出てきた「なんかしゃん」て言葉は、「なんか知らん」の変化形だろうか?
可愛い言い回しなのだけど、意味がよく分からない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年8月20日
読了日 : 2012年8月20日
本棚登録日 : 2012年8月20日

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コメント 4件

猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2012/08/21

「「なんかしゃん」て言葉は」
「何かしようかな」と「何だか知らない」みたいな意味の西讃岐方言らしい、、、登場人物の出身は?

takanatsuさんのコメント
2012/08/21

「「何かしようかな」と「何だか知らない」みたいな意味」
わぁ、ありがとうございます!
「登場人物の出身は?」
物語の舞台になっている古書店は神戸元町の裏通りで、主人公のお母さんは西二見の県民住宅に住み、主人公は明石の朝霧に住んでいるそうです(具体的にイメージ出来ていませんが…兵庫県ということですよね)。
出身地について書かれていた記憶はなく、今パラパラ見返しても見当たりません…。

猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2012/08/29

「古書店は神戸元町の裏通りで」
と聞いて文庫待ち。
「明石の朝霧に住んでいる」
西讃岐は対岸ってコトも無いようですね、まぁ近いのかな?

takanatsuさんのコメント
2012/08/29

「と聞いて文庫待ち。」
そうですよね。私はnyancomaruさんの本棚で見て、読みたくなりました。
「西讃岐は対岸ってコトも無いようですね」
最近は方言もいろんなところに散らばっていますし、あまり厳密な線引きが出来るものでもないのかもですね。

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