前巻ラストに生じた柊のカミングアウト、これを受けて揺れる清水の心境が優しく描かれているような…
輝の保護者であろうと決意しているのは変わらぬ事実なんだろうけど、猛烈アタックを繰り返す輝に何も思わないでいられる筈もなく…。輝の周囲が賑やかになればなるほど、清水の心も揺れていくのだろうと感じさせる巻でしたよ
そんな最中に訪れたのは本当の父が眠る場所
墓前でもコメディ調を崩さない輝は流石だけど、それだけ父の死を実感できていないのも有るのかな。もう居ないのに、居ないという事実を実感できていない
でも、もしかしたら亡くなった人を相手にするというのはそういう感覚に近いのかもしれないね
輝はいずれ訪れるかもしれない未来を物言わぬ墓に報告する。清水は墓に輝の父を重ねてこれまでの報告と未来への誓いを口にする。それらは目の前に誰か居ると思わなければ成り立たない行為
一方で居ないと判っているからこそ恥ずかしい台詞も口にしてしまったんだろうけど。輝と関係ない場所で墓穴を掘る清水の姿は珍しい
始まる学園祭。それを前に柊は輝を誘いますか。おまけに些細なラッキーからカップル絡みのジンクスまで…
柊の初恋が叶う余地は少なそうだけど、距離を縮める努力を続けているのは褒めたくなるね。でも柊以上に強かったのはその状況を利用して最高の体験をした心だった気がしないでもないけど(笑)
そんな輝に振り回される清水としては堪ったものじゃないわけで。我慢の限界や嫉妬心に似た何かを抱えてのあの言葉はそりゃ「フリ」としか思われないよなぁ(笑)
清水は大人として状況に対処しているようでいて輝に弱点を晒している様子が本当に面白おかしい(笑)
それが結局23話のような大墓穴に繋がるわけだからなぁ。清水は雁字搦めの状況に自分から陥っているような気がするよ?
- 感想投稿日 : 2022年5月9日
- 読了日 : 2022年5月8日
- 本棚登録日 : 2022年5月8日
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