日本会議の正体 (平凡社新書)

著者 :
  • 平凡社 (2016年7月9日発売)
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「日本会議の正体」というタイトルに対し、ジャーナリストとしてこれまでの軌跡と経緯、関係者へのインタビューを含め分かりやすく、そして読みやすくまとまっている。但し、筆者は明らかに懐疑的で批判的な目線をもって日本会議と向き合っている。

一方で、全共闘時代において活躍した「日本を守る会」、「日本を守る国民会議」が闘う相手を失った後、日本のあるべき姿を追求するという方向性のもと、結成した日本会議も、自主憲法制定を党是とする自民党を正す役割を担ってきたのも事実。
中立的な目線を養うのであれば、批判的な目線である本書に加え、他の書籍も読むべきと感じた。

・日本を守る会、日本を守る国民会議、2つの右派団体が結成し出来た団体だが、組織の中枢を担っているのはかつての新興宗教団体「生長の家」出生者であり、宗教右派の政治思想をもつ団体である。

・日本最大の右派団体ではあるが、その内実は大同小異であり、憲法論においても現行憲法を認めない立場から、現行憲法改正派まで幅広く、お賽銭を投げる感覚で参加している議員も多い。

・日本会議の最大目標
 ①憲法調査委員会の早期設置と憲法臨調の設置
 ②世界各国と同等の「防衛省」の設置
 ③北朝鮮による日本人拉致疑惑の解明と救済
 ④反日的・自虐的教科書の是正推進
 ⑤夫婦別姓制度の導入反対
 ⑥国籍条項の堅持再確認

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 政治
感想投稿日 : 2020年2月1日
読了日 : 2020年1月30日
本棚登録日 : 2020年1月30日

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