玉電松原物語

著者 :
  • 新潮社 (2020年10月20日発売)
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急逝した評論家の「遺作」は、私小説のごとき昭和文化論だった。その町にはチンチン電車が走り、牧場には牛が群れる。そして駅前の商店街には、様々な人びとがいた―。自らのすべてを育んだかつての世田谷を卓越した記憶力で再現し、令和が喪った町と文化を瑞々しく甦らせる。

以前にも書いたが、私は著者の四つ下の学年である。小学校は違うが、生活圏が結構重なっていた。四谷軒牧場をはじめ、懐かしい記述がたくさん。もっともっと読みたかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2021年8月16日
読了日 : 2021年8月16日
本棚登録日 : 2021年8月16日

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