“劇的”とは (岩波新書 新赤版 402)

著者 :
  • 岩波書店 (1995年8月21日発売)
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本棚登録 : 88
感想 : 9

 「劇的とは」と言う全く抽象的で何が書いているか開いてみなければ分からないといった様な本だったが、目次を開いてみると演劇の話なんだと思って買って読んでみた。ヨーロッパ古典劇の章が一番興味があって面白かった。はじめにの所で「一種の戯曲論入門みたいになった」と書いてあったが、劇的といった抽象的なことを考えるのにそういった具体的な所から入っていくのは必然かとも思った。ついでに演劇論・戯曲論入門といった類の本も読んでみたいと思う。ちなみに、平家物語に関して触れていた章では、「鵯越という地名は神戸市兵庫区に現在存在する」とあったが現在神戸市兵庫区は北区と兵庫区に分割されたので、鵯越は北区にある。この本が書かれた時期にも既にそうだったので作者の勉強不足だろう。こう考えると本を書くのは慎重じゃなければならないなと変に考えてしまった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2011年8月20日
読了日 : 1997年9月13日
本棚登録日 : 2011年8月20日

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