シェイクスピア全集 (3) マクベス (ちくま文庫)

  • 筑摩書房 (1996年12月1日発売)
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本棚登録 : 620
感想 : 60

少しずつシェイクスピアに慣れてきた。それと本作は大まかなストーリーも知らなかったので素直に読めた。夫人にお尻を叩かれるということくらいは知っていたから「フェイクスピア」を観たときに、これは「マクベス」から来てるなということくらいはわかった。3冊目にしてまたしても感想は「これは悲劇なのか」というものだ。いったい誰にとっての悲劇か。マクベスやその夫人にとっては自業自得ではないのか。日本の戦国時代と同じと思えばよいのか。いずれにせよ話の展開が早いので、どこでどう気持ちが動いたのかなど、ついて行けないところも多い。おびえていたマクベスが最後には開き直り、かえって夫人の方がなんだか精神的に追い込まれている。そして先に逝ってしまう。今回は気をつけて( )内の小さな文字を読み落とさないようにしたので、どこで誰が死んだかはちゃんとつかめた。実際に舞台で見るとどんな感じだろう。場面がころころ変わるあたりはどのように対応されるのだろう。魔女たちはどのような衣装や化粧で登場するのか。そういうことを想像しながら読むと、少し楽しむことができた。解説を読むとマクベスの治世が17年続いたとの記述がある。それくらい続いたのであれば、マクベスのしたことに意味が見出せるのであるが、まあ、日本にも「三日天下」なんていう言葉はあるからこういう結末もありなのだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: シェイクスピア
感想投稿日 : 2021年8月16日
読了日 : 2021年8月16日
本棚登録日 : 2021年7月29日

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