政治の教室 (PHP新書 172)

著者 :
  • PHP研究所 (2001年10月1日発売)
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感想 : 23

最近(2001年)政治がおもしろい。別に首相や外相がどうこうということではなく、政治が身近なものだと考えられるようになったからだ。たまたまダイオキシンの講演会に行ったのがきっかけで、市議会議員の方と知り合いになった。他に数名のいろんな職種の方と「子どもの育ちと環境を考える会」を立ち上げた。集まってお話をお聞きしているうちに、自分も政治に関われるのではないかと思えてきた。本書を読んでさらにその思いが強くなった。本当の民主主義、草の根民主主義をどうやってつくっていけばよいか。まずは政治の基本、民主主義の基本は学んでおいた方が良さそうだ。宗教や文化の影響も大きい。そういう背景も知っておきたい。たとえば、クリントンがスキャンダルで問題になったとき、たぶん多くの日本人はとんでもないことだと思っただろう。でも、アメリカ人は割と冷静に見ていたようだ。クリントンを尊敬するのではなく、大統領という職に敬意を払っている。個人の人格がどうであれ、きっちり仕事をして結果を出していればそれでいい。そう思える背景にはキリスト教の教えがあるようだ。学校の先生がいかがわしい本を買っていた・・・それだけでうわさになってしまう。痴漢行為ならば大きく報道される。もちろん法に触れる行為は良くないのだけど、学校の先生となるとマスコミの扱いがちょっと違う。学校の先生にどれだけのものを期待しているのだろう。もっとも私自身は人世の後半、職住一致で、家に人が集まれる空間を作って、子どもたちに何かを伝えたり、異なる世代の人といろいろおしゃべりしたり、勉強したり、芸術に触れたり、そして本を売ったり、雑貨を売ったりしたいと思っています。そうなると自分の人格そのものが売りになるのかも知れません。近所で悪いことはできません(たとえば立ちションとか、エッチなビデオを借りるとか)。遠くでもだけど。ともあれ、本書を読むと、まず有権者(もちろん子どもでもいいと思うけど)が集まっていろいろ勉強をするところから始めるのが良さそうだ。これはどうかなあ、日本の良さというのもあるしなあ、などと思いながら読んだ箇所もあるが、日本の政治を良くしていくためのたくさんのヒントが本書には書かれていると思う。みんなで政治をおもしろくしてみませんか。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 橋爪大三郎
感想投稿日 : 2015年10月8日
本棚登録日 : 2015年10月8日

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