みらいの教育―学校現場をブラックからワクワクへ変える (ワクワク対話シリーズ)

  • 武久出版 (2018年10月23日発売)
3.38
  • (2)
  • (4)
  • (5)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 148
感想 : 8

京都ではわりと大きめの書店に行ったが本書はなかった。中身を見て買いたかったが、夜中にアマゾンを見ていてポチってしまった。次の日届いた。その次の日に読み終わった。やはり、緊急出版と書かれているだけあって、1600円のわりに中身は少なかった。ツイッターで追いかけているので、だいたいの内容はわかっていた。給特法の成り立ちについては知ることができた。「自由の相互承認」という考え方は腑に落ちた。教師の特殊性の批判は、原理的とは言えないが、森毅はずいぶん言っていたように思う。いろんな先生がいていいし、あまり先生に期待しすぎるのも良くない。一生涯で何度も思い出すような先生と1人でも出会えれば幸せなのかもしれない。さて、教師の働き方である。私のパートナーは子育てがひと段落ついたころ、中学校の教員になった。採用試験には合格していないので、常勤講師の資格である。給与にどれほどの差があるのかは知らないが、仕事の内容は正職員と同じである。部活の顧問もすれば、担任も持つ。今年は中3(年度途中からだが)で受験指導にもあたっている。日々勤務時間は12時間を超えている。このところ日曜の部活はないようだが、仕事が回らないと出て行くことも多い。もちろん、家で定期テストやプリントの作成・採点・添削などもしている。家事の負担は次々にこちらへまわってくる。それはいい。けれど、過労死ラインはしっかり超えている。それでも、おそらく仕事にやりがいを感じていると思う。だから続く。給与はもう少し何とかならないものか。私より長時間勤務して、私の半分ほどだ。そのことよりもさらに問題は、この中学校にある。正職員2名、常勤1名が年度途中で学校に来られなくなっている。1人は自業自得であるが。そして、その補充はない。当たり前だ、仕事の量は増える。それでも、定時で仕事を終えて帰る人もいる。それはいい。ちゃんと自分の仕事をこなしているのなら。自分の仕事をろくにせずに、人に負担をかける人もいる。かえって面倒なことを起こす人もいる。仕事が増える一方だ。そして私は日々そういう愚痴を聞いている。同僚から言われるらしい。「愚痴を聞いてもらえるから続けられるんだね」と。

めずらしく、パートナーが最後まで読んでいた。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 苫野一徳
感想投稿日 : 2018年11月1日
本棚登録日 : 2018年11月1日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする