ヘンな日本美術史

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  • 祥伝社 (2012年11月1日発売)
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ヘンなと言いつつ、そこまでいわゆる正統かれ離れた感じはせず、軽妙な語り口で、絵描きとしての視点も踏まえての解説で面白い。正確な描写に進んでいった西洋絵画との見方の違いみたいなものがなんとなくわかった。
鳥獣戯画が4巻あって甲乙丙丁それぞれの個性があること、白描画絵巻が画面の外の視点を獲得していること、一遍聖絵と絹本、伝源頼朝像と見ることとイメージすることや絵を見る場や照明について、日本文化の模倣とオリジナリティのバランス、この時代で当たり前だった展開図にならなかった雪舟の天橋立、3種類の洛中洛外図屏風、切り貼りの六道絵、西洋のモノマネと新たに整理された日本美術という概念。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 美術
感想投稿日 : 2022年8月8日
読了日 : 2022年8月8日
本棚登録日 : 2022年8月8日

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