機械との競争

  • 日経BP (2013年2月7日発売)
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「イノベーションのジレンマ」の言葉を借りると、
人間自体が「持続的技術」で、機械が「破壊的技術」と言えるかもしれません。

テクノロジーの急速な進歩によって、雇用が減り、クリエーターと肉体労働者に二極化するという話です。


1.この本をひと言でまとめると
 「機械との競争」に人は負けている。機械を味方につけよ。

2.お気に入りコンテンツとその理由を3から5個程度
・eディスカバリーが弁護士の仕事を肩代わりしたように、高度なスキルもコンピュータに浸食される恐れなしとしない。(p101)
→ちょうど昨日、「弁護士収入:2割が年収100万円以下」というニュースを見た。ネットで調べれは大抵のことはわかるからかも。

・ソフトなスキルの中でも、リーダーシップ、チーム作り、創造性などの重要性は高まる一方である。これらは機械による自動化が最もむずかしく、しかも起業家精神にあふれたダイナミックな経済では最も需要が高いスキルだ。大学を出たら毎日上司にやることを指示されるような従来型の仕事に就こうなどと考えていると、いつの間にか機械との競争に巻き込まれていることに気付くだろう。(p.127)
→働き方について従来の考え方を見直さないといけない。

・著者からの提言(p131)
→基本的には「小さな政府」のような考え方で、納得できる。

3.突っ込みどころ
・「解説」で指摘していたが、著者が具体的な対応策として述べていることが「アメリカでは十分やっているではないか」という指摘はその通りだと思う。
・5章の「人類も世界もデジタルフロンティアでゆたかになると私たちは確信している」はあまりにも楽観すぎないか。楽観の根拠も抽象的。
・看護師を肉体労働者と分類するのはちょっとちがうのでは?
・技術の進化が指数関数的としているが、そこまで急激といえる根拠がわからなかった。

4.自分語り
・本が硬くて読みにくかった。
・極論を言えば、人間にしか出来ない仕事(肉体労働)をするか、新しい仕事を創出するしかない

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2018年12月30日
読了日 : 2013年5月10日
本棚登録日 : 2018年12月30日

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