クレヨン王国シリーズのなかでも特に好きな作品のひとつ。
冒頭で担任教師が、絶対的に理解し合えない、憎しみ合う存在として描かれているのが衝撃的だった。児童文学でここまで徹底して学校の先生を悪者として描くのは珍しいのではないだろうか。
少年の悔しさ、やりきれなさが伝わり、深い哀しみと孤独が胸を打つ。
暗く切ないムードが漂う作品だが、クレヨン王国での1年に及ぶパトロール隊長としての生活が、彼に多くのことを教え、癒しと再生を与える。
希望をもって少年が元の世界へと戻るラストシーンは、明るい未来への祈りが満ちている。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
児童文学・YA
- 感想投稿日 : 2022年7月1日
- 読了日 : 2022年7月1日
- 本棚登録日 : 2022年7月1日
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