岡潔、アランチューリングなどが数学とどのように向き合っていたのか、数学において、どのような心のあり方、働き方がなされるのか、といった数学の根本と哲学の関係性について語っている。
岡潔が百姓をしながら数学を研究していたこと、宗教を信ずるようになり、念仏を唱えるようになった後に、人生第三、かつ最大の発見をしたことが印象に残る。不定域イデアルを発見したのが岡で、後に層という概念となる。
チューリングについても、数理論理学から人工知能に興味を持ち、ひとの心を解き明かそうとしたことは興味深い。
筆者の文才によって、簡潔かつ情感豊かに数学や哲学の深層を垣間見ることが出来た。筆者開催のセミナーなどにも興味がある。
もう一度数学をしてみたいと思わせる。
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- 感想投稿日 : 2021年8月17日
- 読了日 : 2021年8月17日
- 本棚登録日 : 2021年8月16日
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