ロックバンドのメンバーからプロデューサーを経て、人と音楽の関係に疑問を持ち、神経心理学を学び認知神経科学者となった音楽オタの著者がミュージシャンやその楽曲の細かな分析や数々神経心理学の実験等を織り交ぜながら音楽と脳の係わりを語る。
音楽は絵画などと異なり時間の経過がある、そこで脳は先を予想する、そしてその予想一致することに満足を覚え、巧みなミュージシャンがその期待を裏切ると楽しく感じる。簡単に予想できるものよりある程度予想の難しい音楽を人は好むようだ。
また、予想するためには音楽のスキーマが必要として、ジャンルとスタイル、リズム、コード進行、フレーズ構成等としている。70年代ロックオヤジでもレッド・ツェペリン、ブラック・サバス、キング・クリムゾンなどを聴いているとメシュガーが理解しやすいとか、そんな感じか。
脳科学の記述に関しては難しく感じるものの、ジョニ・ミッチェルのアンプを取り上げるなど無茶をするジャコ・パストリアスが彼女の変則チューニングを最も良く理解したベーシストだった話など、ミュージシャンや楽曲の逸話などもとても楽しい。
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- 感想投稿日 : 2011年6月19日
- 読了日 : 2011年6月19日
- 本棚登録日 : 2011年1月17日
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