アメリカは日本経済の復活を知っている

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  • 講談社 (2013年1月8日発売)
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感想 : 3

教え子でもある日銀白川総裁と日銀の金融緩和への消極性への批判を直接あるいは内外の経済学者や政治家との交流を題材に展開、金融緩和からデフレ脱却、インフレターゲティングそして円安の進め方と必要性を強く解き明かします。

デフレと円高の理由については次のように説明する。

『2008年秋のリーマン・ショック以降、国内の金融破綻に対抗するため、英米両国は国債以外の資産も大幅に買い上げる非伝統的な通貨政策を行って、通貨供給を増大させた。そのため英ポンドや米ドルの供給が増え、相対的に品薄になった円が高く評価されるようになった。』

『日本のデフレと円高は、日本銀行が2006年の量的緩和政策解除以来、一貫してデフレ志向の金融政策を続けた結果だ。』

そして次のように対策を提示する。

『円資産が相対的に品薄なため超円高になっているのだから、円資産の供給を増やす。』

『日本銀行が将来に向けて、これまでのデフレ志向の金融政策を改めること、これをはっきりとしたシグナルで示すことが必要となるのだ。』

また、デフレとは日本で言及されている「物価水準の下落をともなった景気の低迷」は間違いで「物価水準が下がっている状態」のことを指すとのこと。このあたりの解釈も人によって違うところですね。

自民党べったりや日本礼讃など、気になるところは多々あれど、これで景気が良くなってくれるのであればとてもありがたい。

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感想投稿日 : 2013年2月24日
読了日 : 2013年2月24日
本棚登録日 : 2013年2月24日

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