本書の舞台である平安京遷都前の東北地方について、数十年前に読んだ教科書には確か「坂上田村麻呂が初代 征夷大将軍として東北を平定」のようにすごくあっさりとだけ記述されていたような記憶があります。
途中まで面白いように策が的中し無敵とも思える蝦夷軍が何故、どのように敗れてしまったのかと思いながら読み進めましたが、このように描いてくれた高橋氏に感謝すら覚えるほどの素晴らしい結末でした。
本書を読んでいなければ生涯知ることがなかった可能性もある蝦夷の歴史は、非常に誇り高く、有能で、かつ魅力的な男たちの物語です。
陸奥三部作を読んで東北地方に対するイメージがすっかり変わりました。まだ平泉に一度訪れただけですが、蝦夷の英雄たちに想いを馳せながら、ゆっくり旅してみたいです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年12月29日
- 読了日 : 2017年12月29日
- 本棚登録日 : 2017年8月19日
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