人生談義 上 (岩波文庫 青 608-1)

  • 岩波書店 (1958年7月5日発売)
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感想 : 4

ストア派の思想の源流とされる書。

ストア派の祖であるゼノンの著書は残っておらず、
影響力が最も大きいとされるため重要視されているらしい。
その割に絶版であり、プレミアムが付いている。
他の出版社からも同じ訳者の本が出ているが抄訳である。
訳に問題があるという評価をしばしば見かけるが、
個人的な意見としては1958年の訳なので、
読みやすくは無いがそれほどひどくはない。

と、ここまで書いて知ったのだが、
2020/12/17に新訳が出るそうである。ぎゃふん。

それはそれとして、全ての能力の中心にあるのは、
理性能力であり、すなわち判断力だとしており、
与えられない物は欲しない。奪われたら感謝して手放す
ということを神的な法則としているあたり、
流石ストイックの語源になった思想であるが、
麦や馬が人間のために存在しているという考えは、
昔の人の考えたことだなあとも思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 哲学・宗教
感想投稿日 : 2020年11月28日
読了日 : 2020年11月28日
本棚登録日 : 2020年8月31日

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