機動戦士ガンダムAGE (4)マーズ・コンタクト (角川スニーカー文庫)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年8月31日発売)
アニメを見ただけでは理解できない、頭の悪い私に、組織の関係や裏事情、キャラクターの心理などをわかりやすく、教えてくれる、楽しい一冊。
ゼハートが、ちゃんとAGE3のパイロットを「アセムの息子」と認識し、意識していたところや、コールドスリープから目覚めて、もうアセムがこの世にいないことを知って一筋、涙を流すところ、アセムとの関係をキオに語るシーンなど、感慨深い。
もちろん、アセムが生きているとわかった時の反応も。
コールドスリープのせいで、ゼハートはまだ18歳かそこいらの年齢らしいことも判明。
変わってしまったヴェイガンの兵たちの気質に戸迷ったり、軽く浦島太郎状態である。
そして、ザナルドに、ガレットの兄弟は揃いも揃ってガンダム奪取に失敗した・・・と、デシルと一括りにされるのが、おもろうてやがて哀し。
ゼハートの方は、兄さんはどうしようもない人、と思っていたのに。
ザナルドは、イゼルカントの戦略に違和感を感じたりするあたり、あれはあれでなかなかの人物だと思う。
それと、無敵老人フリットが実は普通に己の体に限界を感じていたという事実、実はアセムのこともすごく愛していて、その死にかなりのショックを受けていたこと、孫に対する愛情、嫁に対する気遣いなど、描写が細やか。
アニメでは、サラっと流された感があった、イゼルカントの「独裁者の間違った正義」も、キオが感じた怒りを読者が一緒に体験することで、その老害の有害さはフリットなどの比ではないと実感させるものがある。
そして、なぜか、やたら詳しく書かれる、キオのゲーマーっぷりと、讃えられるゲームの素晴らしさ(笑)
- 感想投稿日 : 2012年9月28日
- 読了日 : 2012年9月28日
- 本棚登録日 : 2012年9月24日
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