迫りつつある梁山泊・童貫軍の全面対決。嵐の前と言える第六巻。
聞煥章を討ち取った扈三娘の勇ましい活躍、自ら命を絶った蔡福の妻・真婉の憎しみ。どちらも女な強さや壮絶さを見せつけるエピソード。
梁山泊陣営では孤高の存在だった楊令が少しずつ胸のうちを晒し仲間たちとの距離を縮めていく姿、「方朧の乱」から生還した呉用の心境の変化が興味深い。
そして童貫が子午山の王進の元を訪れるという心憎い演出もあり。静かだが人間味溢れる二人の対話は優しさと同時に物悲しさも感じられる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
北方謙三 歴史小説
- 感想投稿日 : 2017年11月9日
- 読了日 : 2017年11月8日
- 本棚登録日 : 2017年9月17日
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