どくとるマンボウ航海記 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1965年3月2日発売)
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本棚登録 : 1901
感想 : 160
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水産漁業調査船の船医として日本からヨーロッパにかけて航行したときの体験をエッセイにした作品。
高校生に読んで以来、17年ぶりに思い立って読破してみた。どんな内容か全く覚えていなかったので実質初めて読む感覚だったが、自虐的な読み口、どこまで本当でどこまで嘘かわからない内容がすごく新鮮でおもしろかった。17年間の間に私が訪問した場所も増えたことで内容がより入るようになったことも、おもしろさを感じた要因ではないか。1960年頃はまだ海外渡航が珍しい時代だったと思うが、そのなかで海外に対して好奇心を持ちつつ、謙虚な姿勢で過ごされてこられたことに驚く。海外に渡航するにあたり大切な姿勢は、今も昔も不変だと痛感した次第。
文庫本で200ページ超、休日に気軽に読書するのにうってつけの一冊。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年8月5日
読了日 : 2019年8月4日
本棚登録日 : 2019年8月5日

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コメント 4件

moboyokohamaさんのコメント
2022/04/28

私は50年ぶりの再読でした。
おっしゃるようにその間の自分の変化や成長が作品の味わいを変えますよね。
楽しかったです。

よっしーさんのコメント
2022/04/30

コメントありがとうございました。50年ぶりですか!どのようなきっかけで再読に至ったのか、気になります。

moboyokohamaさんのコメント
2022/05/01

再読のきっかけはこのブクログでオススメがあったからだったと記憶しています。
私は大学時代合計で6ヶ月間の練習船での乗船実習を経験しています。
残念ながらオイルショックの影響で不況となり船会社に就職できなかったその未練と、むしろ陸上の仕事について良かったのかなという交々がこの作品を読む時の良いスパイスになります。

よっしーさんのコメント
2022/05/17

遅くなりました。コメントありがとうございました。大変興味深い話でした。

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